どう生きるのかが自由な今、膨大な選択肢を目の前にして、クラクラとしてしまうことがあります。そこに大切なパートナーの人生が入ってきたら、なおさらのこと。ひとりでも将来のキャリアを描けないのに、ふたりの将来なんてどう描けばいいんだ……。僕は、そんな悩みをずっと抱えていました。自分とパートナーのキャリアの理想を、どうやってすり合わせばいいんだと。そこでパートナーシップを学ぶ「ふたりの教室」で開催された勉強会が「パートナーとふたりのキャリア、どう描く?」です。勉強会は、キャリアコンサルタントの勉強しているメンバーから「キャリア×パートナーシップ」についての知識を共有してもらい、その知識をもとにディスカッションをする形式で進みました。大切なパートナーとのキャリアについて悩んでいる人は、ヒントとなるものを持ち帰っていただけると思います。互いへの満足度が高いふたりは、キャリアについて話し合っている!イベントは大前提の確認から始まりました。個人のものと思われがちなキャリア。そんなキャリアについて、ふたりで話し合う必要性はあるのでしょうか?「週5日勤務の共働き夫婦 家事育児 実態調査2019」からのデータによると、満足度が高いふたりは、結婚して一緒に過ごすうちに仕事への理解度が増していく。一方、満足度が低いふたりは結婚前から比べると、仕事への理解度が下がっていると分かります。データを抜きにして考えても、互いのキャリアについて話し合いができていないと、さまざまなすれ違いが生まれてしまいますよね。予期せぬ転勤で遠距離恋愛になったり、家事育児の分担が偏って、ひとりだけ不満を溜めてしまったり。ふたりで同じ道を歩むはずが、いつのまにかバラバラの道を進んでしまう。そうなると、互いの人生を応援することができなくなってしまいます。人生のパートナーに、自分のキャリアを応援してもらえないのは寂しいこと。ふたりで同じ道を歩むためにも、キャリアについての話し合いは必要なのだと分かります。>>>お互いのキャリアのことについてカップルで話し合える「ふたり会議」の詳細を見る“キャリア”の要素を細かく分解して、優先順位を作ろう話し合いの大切さは分かりましたが、「キャリアについて話し合いたいんだけど……」とパートナーに切り出しても、話が漠然としすぎていて前に進まなさそう。そのときに必要なのが、キャリアにまつわる要素を分解すること。“キャリア”という大きなくくりは、“仕事”や“家事”、“育児”などの要素で成り立っています。仕事にどれだけ時間を割きたいのか。どこに住みたいのか。家事はどれくらいできるのか。さまざまな要素のなかで、なにを大切にしたいのかの優先順位をつけてみる。そして、それをパートナーと共有する。互いの優先順位をもとにすれば、話し合いもスムーズに進むはずです。例えば、仕事が優先順位の上位にある人からは「いまは仕事に集中したいから、家事は外注したいんだよね」という意見が出てくるかもしれません。互いの優先順位を見比べながら、ふたりの優先順位を作っていく。もちろん、その時々で優先順位は変わるはずなので、こまめに話し合いながら、ふたりの間で齟齬がない状態を保つことが大切です。>>>お互いのキャリアのことについてカップルで話し合える「ふたり会議」の詳細を見る具体的な話し合いは、前提の共有を大切にふたりの優先順位を作っていく際、どのように話し合えばよいのでしょうか。うまくいかない会話例から考えてみましょう。A:お互い今の仕事で今後大丈夫かな……B:今の仕事は好きだし、転職は考えてないなA:今の仕事、収入はいいけど仕事ばかりで忙しそうねB:なんだよ、家事だってちゃんとやってるじゃないかなにが問題で、このふたりはすれ違ってしまっているのでしょうか。ポイントはふたつ。ひとつめは、意見の裏にある前提を共有していないこと。発言から、Aさんは働き方重視だと窺えますが、Bさんは仕事に打ち込みたい時期なのだと読み取れます。この違い自体が悪いことではなく、互いの考えの前提を共有できていないことが険悪なムードの原因。意見だけをぶつけると「なんでそうなるの……?」と不満を覚えがち。けれど、意見の裏にある前提から共有すれば、互いの考えを理解しやすくなりますよね。互いの前提を理解していれば、話し合いがスムーズに進むはずです。ふたつめのポイントは、明確なリクエストをしていないこと。Aさんは「忙しそうね」と伝えるだけで、Bさんにどうして欲しいかを伝えていません。自分が不満を持っていたとしても、パートナーはいまのままで良い、と思っているかもしれない。だからこそ、「〇〇と思っているから、あなたにはこうして欲しいと思っている」と明確なリクエストをすることが大切になります。意見の裏にある前提を共有しつつ、明確なリクエストを伝える。そうすることで、互いがなにを求めているかが明らかになり、すり合わせしやすくなるはずです。>>>お互いのキャリアのことについてカップルで話し合える「ふたり会議」の詳細を見る軽い話でもいい。普段から話し合う習慣を話し合いのポイントをうなずきながら聞いていたメンバーから、こんな質問が。いままでキャリアの話をしてきていないので、いきなり切り出すと重いと思われそう……。話し合いのきっかけはどのように作ればいいのでしょう?たしかに話し合いのきっかけをつかめないと、いままでのポイントを実践することもできませんよね。話し合えているふたりには、どのようなきっかけがあったのでしょうか。メンバーのひとりが答えてくれたのは、「散歩中に軽い話から始めた」ということ。夫との散歩中にかわいいお家があったんです。そしたら、夫が「将来どんな家がいいとかってあるの?」って話を振ってきてくれて。散歩中っていうのもあって、気楽に軽い雰囲気で話すことができました。最初から会議のようにカッチリさせすぎてしまうと、互いに萎縮して思っていることが言えないかもしれない。だからこそ、最初は軽い感じで話し始めるのが良いのかも。別のメンバーも、軽い話し合いの有用性について話してくれました。私、キャリアコンサルタントなんですけど、キャリアについて決断してからパートナーに報告している人が多いんですよ。いきなり決断を聞かされるから、パートナーも理解しにくい。本当は決断の前に、小さな、いろんな悩みがあるはずじゃないですか。その悩みから共有していれば、パートナーの反応も違うんだろうなって思います。パートナーからいきなり「転職が決まったんだ」と言われても、驚いてしまいますよね。決断に至るまでの小さな悩みや感情でもいいから、パートナーに共有しておく。それだけで、ふたり同じ道を歩むことにつながるのかもしれません。%3Cblockquote%20class%3D%22twitter-tweet%22%3E%3Cp%20lang%3D%22ja%22%20dir%3D%22ltr%22%3E%3C%2Fp%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fume_shiro_%2Fstatus%2F1381225403759484929%22%3E%3C%2Fa%3E%3C%2Fblockquote%3E%20%3Cscript%20async%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplatform.twitter.com%2Fwidgets.js%22%20charset%3D%22utf-8%22%3E%3C%2Fscript%3E%3Cblockquote%20class%3D%22twitter-tweet%22%3E%3Cp%20lang%3D%22ja%22%20dir%3D%22ltr%22%3E%3C%2Fp%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fshirokuma__ko%2Fstatus%2F1381254741976444933%22%3E%3C%2Fa%3E%3C%2Fblockquote%3E%20%3Cscript%20async%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplatform.twitter.com%2Fwidgets.js%22%20charset%3D%22utf-8%22%3E%3C%2Fscript%3Eどのようなキャリアを描くのかに、これという正解はありません。だからこそ、簡単なことからでいいから、ふたりの間で話し合うことが大切になる。個人のものであるキャリアも、結婚すれば家族の問題。大切な人との人生をひとりで考えないように。そのために、ふたりの人生を“ふたりごと”として考えることから始まるのだと思います。>>>お互いのキャリアのことについてカップルで話し合える「ふたり会議」の詳細を見るまとめここまで、パートナーと協力して築くキャリア形成のポイントについて解説しました。これから一緒に歩んでいくふたりにとって、キャリア形成についての話し合いは非常に大切です。また、お互いの満足度を高め、共通の目標に向かって進むためには、定期的なコミュニケーションが必要不可欠です。普段から軽い話題から始め、コミュニケーションの習慣を築けるようになると良いでしょう。話し合いが難しい場合には、カップル向けの対話アプリ「ふたり会議」を活用するのもおすすめです。ふたり会議には、今の職場には満足している?子どもができたあとも働きたい?パートナーの働き方で心配なところはある?などの質問項目があり、ふたりともが忙しいスケジュールの中でも、お互いの価値観を手軽にシェアでき、キャリアやライフイベントについての話し合いをスムーズに進められます。共働きカップルが円満な関係を保つには、お互いを理解し、協力しながらキャリアを築くことが重要です。この記事を読んだ方が、パートナーと一緒によりよいキャリアを歩めることを心から願っています。今すぐアプリをチェック👇ふたり会議 | LINEでできるカップルの質問アプリ〜楽しく価値観を共有〜執筆:安久都 智史(@as_milanista)