「遠距離恋愛中のパートナーと、この先結婚できるのか不安…」「住む場所や仕事など、考えることがたくさんあるけどどうしよう…」遠距離恋愛中のカップルなら、一度は抱いたことのある悩みかもしれません。一緒にいられる時間が限られている分、すれ違いも起こりがちな遠距離恋愛。距離を乗り越えて結婚や同棲に向かうためには、どのようなコミュニケーションが重要なのでしょうか。そこで今回、パートナーシップを学ぶコミュニティ『ふたりの教室』において、遠距離恋愛を経験して同棲・結婚に至ったゲストをお迎えし、リアルな体験談を聞くイベントを開催しました。遠距離恋愛中の方も、そうでない方も、パートナーとのコミュニケーションを振り返るきっかけにしてみてもらえたら嬉しいです。ゲスト紹介【ゲスト】まほさん学生時代のアルバイト先で現在の夫であるパートナーと出会う。パートナーが就職により地元に帰ったことをきっかけに、遠距離に。6年半の遠距離恋愛の後、同棲・結婚。現在は交際から10年、結婚して3年目を迎えている。結婚の話に踏み込めなかった、遠距離恋愛期間学生時代のアルバイト先で現在の夫と出会ったまほさん。パートナーさんが地元で就職したことを機に、遠距離恋愛がスタートしたそうです。都会で生活するまほさんと、地方で仕事をするパートナーさん。当時の心境について、このように振り返ってくれました。まほさん「私が当時一番強く感じていたのは、『不安』でした。将来パートナーと結婚 したいと思いつつも、将来の話をすることでパートナーを失ってしまうのではないか…と怖かったんです。だからこそ、当時は自分から踏み込んだ話が一切できませんでした。一方でパートナーも、結婚を考えてはいたものの覚悟が決まっていなかったそうです。結婚の話を出すことによって、『いつ同棲するの?』『いつ顔合わせはする?』と具体的な道筋を立てることを迫られるのではないか…と不安だったみたいですね。また同時に、私が都会で楽しく過ごす様子を聞いていたので、地方に呼んでもいいのだろうかという迷いもあったようです」お互いに「同棲・結婚」というテーマに触れることを恐れて、話し合いを避けてしまっていた二人。大事な話を切り出すことによって関係性が変わってしまうのではないか…。そんな不安は、遠距離で会える時間が少ないからこそ、ますます膨らんでしまうのかもしれません。そんな二人が結婚に向けた話し合いをするようになったのは、どんなタイミングだったのでしょうか。それぞれの同棲や結婚に向けたモチベーションをグラフに表してお話してくれました。まほさんは周囲の友人などの結婚報告を聞くうちに、結婚への気持ちが高まっていたそう。付き合いが始まって数年経った頃、「結婚したい」ということを匂わせるジャブをうったものの、パートナーさんからの反応はいまいちだったといいます。そのタイミングでは結婚以外の自分の人生についても考えたというまほさん。ですが、ちょうどそのタイミングでパートナーさんから結婚前提の同棲の提案を受け、結婚に向けて歩み出すことに。では、パートナーさんはどのような気持ちだったのでしょうか。付き合い初めて数年は、仕事の忙しさからあまり結婚へのモチベーションはなかったそうです。初めての異動のタイミングで結婚を考えたそうですが、想定外の地方への配属だったために断念。次の異動のタイミングこそ一緒に暮らしたい…と思っていたものの、まさかの残留。しかし、まほさんのジャブの影響もあったのか、「これ以上待たせられない」と感じたパートナーさんがこのタイミングで同棲を提案したそう。こうした経緯を経て、最終的には結婚に向けて歩み始めた二人。ですが、グラフを見ると、実際に結婚に向けた話し合いに至る前にも、それぞれ心の中で結婚を考えていた時期があったことがわかります。まほさん「お互いに心の中で結婚を考えていたのだから、話し合いがうまくでいれば、もう少し早く一緒に暮らせていたかもしれないとも思います。ですが、6年半かけてパートナーと信頼関係を築いたことやたくさんの思い出を積み重ねたこと、独身のうちにやりたかったことに時間をかけてチャレンジできたことはよかったと感じています」>>>遠距離のカップルが結婚について話し合える「ふたり会議」の詳細を見る遠距離だからこそ「察して」ではなく「言葉」で伝え合うまほさんは、こうした経験から、お互いの感じていることをしっかり言葉で伝え合うことの大切さを感じたといいます。まほさん「よく言われることではありますが、やっぱり『察して』というのはとても難しいなと思います。お互いにとって大事なことは、ちゃんと言葉にして伝えることが大切。あとは、“伝え方”もとても大事ですよね。私の場合、感情的になって泣きながら『もっと一緒にいたい』と伝えるだけで相手の話をちゃんと聞けていなかったり、ただ匂わせるだけのジャブをうってしまったり、といったことがありました。もっと前向きな言葉で、はっきり自分の想いを伝えられていたらよかったなと思います。また、この機会に夫にも聞いてみたのですが、夫も結婚を考え始めたタイミングで、一人で悩むのではなく、話をしてみたらよかったな、と感じているそうです。結婚は二人のことだからこそ、自分の中で考え始めた時点で、相手にも伝えてみることが大事なのかもしれません」お互い思っていることは見えないからこそ、言葉にして伝え合うこと。遠距離でコミュニケーションがとりにくい状況だからこそ、より大切にしたいですね。>>>遠距離のカップルが結婚について話し合える「ふたり会議」の詳細を見る遠距離からの結婚、住む場所や仕事は?遠距離恋愛からの結婚の場合、次に問題になるのが住む場所や仕事をどうするのか。まほさんの場合、お互いの歩み寄りによりスムーズに決まったそうです。まほさん「私の場合、夫との結婚は移住が前提と考えていたので、移住することへの心構えはできていました。とはいえ、両親や友達と離れて遠くで暮らすことへの寂しさはありましたね。頼る人がなかなかいない中での生活でしたが、夫のサポートのおかげで生活に慣れることができたなと感じています。働き方についても、夫は『来てくれるのだから、望み通りにしてあげたい』という想いをもってくれていました。希望する条件の仕事を見つけることができたものの、給与面はどうしても下がってしまうことに。ですが、夫に相談したところ、私と一緒に生活するための基盤は作っているから大丈夫だよ、と言ってくれたので、その仕事に就くことにしました。せっかく一緒に暮らせるようになったのだから、夫となるべく休みを合わせて家族の時間をつくれるようにすることを優先したいなと思っていたので、家族の時間をしっかりとることができる今の働き方には満足しています」移住という大きな決断をしたまほさんと、来てもらう代わりに、それ以外の部分ではなるべく希望を叶えてあげたいと思っていたというパートナーさん。お互いが希望を出しつつも、譲る部分を作って歩み寄ったことがうまくいった要因だといいます。二人の暮らしを一緒につくっていく上では、自分の意見が100%通るとは限りません。一緒に大事にしたいポイントをすり合わせをする上では、お互いの譲れるところ・譲れないところを明確にしておくといいかもしれません。>>>遠距離のカップルが結婚について話し合える「ふたり会議」の詳細を見る遠距離恋愛から同棲・結婚するために、大事にしたいことイベントの最後には、まほさんに「遠距離恋愛から同棲・結婚するとは、どういうことなのか?」を語ってもらいました。まほさん「今回のイベントをきっかけに夫と振り返ってみたのですが、『来てもらう側は、あなたの住む場所、生活圏、キャリアを変えます。友人たちとも離れます。その代わりに私が一緒にいます。移住する側も、住む場所、生活圏、キャリアを変えます。友人たちとも離れます。それくらい、あなたと一緒にいたいです』という覚悟をお互いに持つことなのかなと思いました。離れていたパートナーと一緒に暮らし始めるのは、お互いにとって大きな環境の変化です。遠距離だからこそ、『お試し同棲』なども難しい分、やってみないとわからないことも多くて、不安も大きい。だからこそ、お互いにサポートし合うことが何より大切なのかなと思います」まほさんのリアルな体験談から、気づきの多かった今回のイベント。特に大切なポイントをまとめておきます。1. お互いの感じていることは、「察して」ではなく、しっかり言葉で伝え合いましょう2. 二人で一緒に暮らしをつくっていくために、お互いの譲れるところ・譲れないところを伝え合い、すり合わせていきましょう遠距離恋愛での話し合いの進め方など、さらに詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。遠距離恋愛から結婚するきっかけは?話し合うべき3つのこととはいえ、話し合いはやっぱり少し怖い…そんなときは?言葉で伝え合うことや価値観を擦り合わせることは大切。とはいえ、遠距離恋愛では一緒にいられる時間も限られてくるため、「せっかく会えたのにケンカをしたくない」「嫌われたくない」と思ってしまい、本音を言い出すタイミングを逃してしまうかもしれません。「いずれは結婚も考えているけど、遠距離恋愛中だからハードルが高い」と不安に思っている方には、カップルで価値観をシェアできるLINEアプリ「ふたり会議」がおすすめです。一緒に住むとしたら、ゆずれないポイントは?子供ができたあとは仕事を続けたい?家計の管理を担当したい?今の働き方には満足している?など、結婚前に話し合っておくべき項目をお互いにアンケート形式で回答し、価値観をすり合わせることができます。遠く離れているからこそ、相手とのコミュニケーションを密に取ることが必要です。定期的に話し合いを行い、お互いの気持ちや状況を共有することで、より深い信頼関係を築くこともできます。遠距離恋愛からの結婚は、お互いの環境の変化も特に大きいからこそ、時間をかけてゆっくりと話し合うことが大切です。この記事を読んでくださった皆さんが、二人の幸せな未来に向けて、一歩踏み出せることを、心から願っています。