ずっと仲良く、楽しく過ごせるふたりでいたい。交際中のカップルなら、パートナーと円満な関係を築きたいという気持ちはふたりとも同じはず。なのに、「話し合い」となるととたんに険悪ムードになってしまう……。そんなお悩みを持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。パートナーシップを楽しく学べるコミュニティ「ふたりの教室」でも、感情的にならずに話し合うのって難しい……。パートナーと私の性格が正反対でぶつかりがち。話し合うコツを学びたい。パートナーと考え方や価値観が違ったとき、伝え方に迷ってしまう。良い伝え方を知りたい。という声が聞こえてきました。そんな多くの声から開催されたイベントが、「みんなはどうやってる? 話し合いのコツを学ぼう」です。今回はプレゼンターのゆうかさんから、パートナーと円満に話し合うために大切な4つのポイントをお話してもらいました。険悪にならず話し合うために大切にしている4つのポイント「感情と直感で行動しがち」というゆうかさんと、「論理的で現実的」なパートナー。タイプの違うふたりが話し合うときに心がけているポイントを、具体的なエピソードも交えつつ、とてもわかりやすく紹介してくれました。Iメッセージで伝えるIメッセージとは、自分の考えや感情などを「私」を主語にして話すことで、相手を尊重しつつも、自分の気持ちを伝えられるコミュニケーション方法のひとつです。「以前、ふたりの教室で行ったアサーション勉強会で学んだことが実際の話し合いでとても役に立っています」と、ゆうかさん。ある日、パートナーと料理をしていたときにモヤモヤした出来事があったそう。パートナーが料理してくれるときに、フライパンや鍋などに全て蓋を使うのが気になっていました。洗い物も増えるし、炒め物のときは蓋はいらないのにな、と。しかし、「なんで蓋をするの? いらないよね?」とだけ伝えると喧嘩になりそうだなと感じたゆうかさんは、私は、炒め物のときは蓋をしなくてもいいと思う。その方が水分も飛ぶし、洗い物も減って一石二鳥じゃない?と伝えたそう。パートナーはすぐに納得してくれ、円満に解決できたとのことでした。小さいことですが、こういうところから「あなたの行動がどうこうではなくて、私はこう思うよ」といった伝え方をするように意識しています。相手の話を最後までしっかり聞くタイプの違うふたりだからこそ大切にしていることがあります、とゆうかさん。 納得できなくても最後まで相手の話を聞く、というのを心がけています。お互いにちょっと納得できないな、ちょっと価値観が合わないな……と感じるときは多くありました。しかし、パートナーと話し合う中で、気づいたことがあったそう。自分にとって、またこの話か……などと感じてしまう話は、逆に相手にとってはこだわりが強い話題だったり、大事にしたい話だったり、価値観の話だったりするんじゃないか、と気づきました。だからこそ、自分が「苦手だなあ」と感じる話でもその場から逃げないで、ちゃんと最後まで相手の話を聞くというのを心がけています、とゆうかさんは続けます。最後まで聴いたら納得できるかもしれないし、そこでまだ疑問が残るようだったら話し合えばいいし、それでまた二人ですり合わせができるんだったら儲けものじゃないかと思って、モヤモヤしても多少は飲み込んで最後まで話を聞くようにしています。ふたりのとって大切な話。ゆうかさんは「結婚」、パートナーは「お金」の話だったそう。「相手にとってはこだわりの強い話なのかも」とお互いを思いやり、納得できなくても最後まで話を聞いているうちに、だんだん苦手な話題でもスムーズに話し合えるようになりました!と、お話してくれました。>>>同棲や結婚、家事、お金の価値観についてカップルで話し合える「ふたり会議」の詳細を見る違う人間同士だから、わからなくて当然「これは私たちの間でよくあるんですけど……」と、ゆうかさんは切り出しました。話し合いをしていて、「言っている内容はわかるし、理解したけど、どうしても納得できない!」ということが私の中ではよくあるんです。これは自分の中では自然な感覚なのですが、パートナーからしたら「何を言ってるんだ、この人は?」という感じみたいで……。パートナーからすれば「理解できたなら、納得できるでしょう?」ということらしいのですが、ゆうかさんの中では「理解=納得ではない」「自分の中で納得するプロセスが必要」なのでなかなか分かり合えない。そんなときの対処法も今回紹介してくれました。主に、彼が譲歩してくれています。私が納得できるようになるまで、冷静に考えられるようになるまで待っててくれるとか、ほったらかしておいてくれる。それがとても助かっています。何時間か置いて私がしっかり納得できた上で、パートナーと「じゃあさっきのはこういうこと?」「これはやっぱりこうだと思う」「違うと思う」などといったように何度もふたりで価値観をすり合わせています。とても体力は消耗するけど、タイプが違うんだったらこのプロセスも必要でしょう、しょうがないでしょうっていう感じで、腰を据えて話し合っています。「あと、NGワードもあるんです」と、ゆうかさん。それは、「なんでわからないの?」です。お互いに違う人間同士だからそう思ってしまうときはあるし、私も「どうして私の言ってることが伝わらないの? わからないの?」ってなっちゃうときはあるんですけど、それを言葉にしちゃうと相手への思いやりを放棄しちゃうことになるなって。「お互いに、どんなにイライラしててもこれだけは言わないようにしています」と、ゆうかさんカップルの仲良しの秘訣をお話してくれました。話し合いのゴールを明確にする「何のために話し合いをするのか?」って、意外と忘れがちになっちゃいませんか?と、ゆうかさん。話し合いって、相手の意見や価値観を変えるためではなくて、二人で仲良く楽しく過ごしたり、暮らしていくためにするものなんですよね。喧嘩になりそうなときは、原点に立ち返ってこのことを思い出すようにしている、と話してくれました。また、「無理に合わせなくてもOK」で、どっちかを選ぶだけではなくて、違う選択肢もあるんじゃないかって。「第三の道もあるんだよ」ってことを忘れないようにしたいなと思っています。具体的なエピソードが「ふたりの教室」であったので紹介します、とゆうかさんが当時の詳しい話を教えてくれました。同棲を始めるとき、パートナーと「ケトルを買うか、やかんを買うかで話し合いが難航したことがあって。「ふたりの教室」内のスレッドで相談させていただきました。そのときのご回答のひとつ、「私は両方使ってる」という内容に衝撃を受けました。そうか、両方使うのもありなのか、と。「無理にどっちかにしなくてもいいんだ!」と気づき、「それなら両方使っちゃおう」とあっさりと話はまとまったそう。一番の目的は「お湯を快適にわかせること」で、ふたりともがより納得できる第三の方法を選べた思い入れのあるエピソードです、とゆうかさんは話してくれました。>>>同棲や結婚、家事、お金の価値観についてカップルで話し合える「ふたり会議」の詳細を見る論理的にデータを持ち出すのもアリ!「これはおまけなんですけど……」と話してくださったゆうかさんのテクニックが素晴らしかったので、あわせて紹介いたします。感情的なタイプから論理的なパートナーを説得したいときはこうしたらいいかもしれないというのがあって……。と、パートナーを説得する際に使ったというライフプラン表を見せてくれました。論理タイプの方の懸念点をクリアする根拠のあるデータとか、資料を用意すると説得しやすいかなっていうのが、私の中ではあって。私は結婚する時期を早めに決めたかったので、数字はちょっとざっくり入れたものなのですが、このライフプラン表を使ってパートナーにプレゼンしました。これぐらいに私は結婚したいんだけど、今の貯金ペースで言ったら何歳の何月時点ではこれぐらい貯まってるよね。そしたら結婚指輪もこのぐらいの貯金額だったら買えるんじゃない? とか、結婚式もするんだったらもうちょっと貯金があると安心だからは、結婚は何歳くらいかな? とか。「感情タイプの私が頑張ってガチガチに理論を組み立てて、パートナーを説得しに行ったエピソードです」と、ゆうかさん。今はおかげさまで、「結婚はいつぐらいかなあ」といった話が穏やかにできているので、頑張った甲斐があったなあと実感しています。と、幸せそうに話してくれるゆうかさんの表情が印象的で、聞いているこちらも幸せな気持ちになりました。>>>同棲や結婚、家事、お金の価値観についてカップルで話し合える「ふたり会議」の詳細を見るまとめ今回のイベントでは、タイプの違うパートナーとうまく話し合うコツを詳しくお話してもらいました。Iメッセージで伝える、納得できなくても相手の話を最後まで聞く、「違う人間同士だからわからなくて当然」という前提を共有する、話し合いのゴールを明確にする、この4つのポイントは話し合いを苦手に感じてる方には特に大きな学びになったのではないでしょうか。ゆうかさんは「話し合いにも体力がいる」と仰っていましたが、それでも前向きに話し合いができている秘訣がたくさん散りばめられていて、終始とても勉強になりました。参加したメンバーからも、理解はできるけど納得できない……とてもわかる。正しい、正しくないで話し合うとぶつかり合うときもあるので、ふたりの目的やゴールだったり、楽しく暮らすことを明確にするのが大切なんだなあと感じました。すごく勉強になりました。話し合いが必要になったときじゃなく、事前にこういう話を聞けていると「そういえばこういう方法があったよね」と活かせるかもと感じました。ポイントをいろいろ教えていただきありがとうございました。という共感や「参考にします!」という声がたくさん。また、話し合うのって難しい……と感じる方は、話し合いをサポートしてくれるツールを活用するのもおすすめです。カップル向けの対話アプリ「ふたり会議」では、子どもは欲しい?結婚式はしたい?家事はお互いの得意分野で分担したい?一緒に住むとしたら、ゆずれないポイントはある?パートナーの働き方で心配なことはある?セックスに関して「こうしてほしい」などの要望はある?などといった幅広いテーマについて、話し合うきっかけを作ることができます。また、「ふたりがよりよく暮らすために」という共通の前提を伝えると、お互いに思いやりを持って建設的な姿勢で話し合いに臨めます。お互いに支え合い、寄り添いながら絆を深め、これからもおふたりが笑顔で充実した日々を過ごせますように願っています。